かつて映画館の大スクリーンを揺るがしていた、巨額の製作費とトップスター、そして最先端のVFXが注ぎ込まれたアクション大作。今やその最もエキサイティングな最前線の一つが、Netflixにあります。
今回は、そんなNetflixが世界に放つオリジナルアクション映画の中から、批評家からの評価、そして何よりも純粋な興奮度を基準に、おすすめの10本を厳選しました。
スタイリッシュな復讐劇から、超巨大なゾンビ・スペクタクル、そしてリアルな肉弾戦まで。あなたの心を撃ち抜く、最高のアクション体験がここにあります。
Netflixオリジナル映画10本を厳選!
タイラー・レイク -命の奪還-
裏社会の危険な依頼を請け負う凄腕の傭兵タイラー・レイク。
彼は、インドの麻薬王に誘拐された息子を、敵の巣窟であるバングラデシュのダッカから救出するという、絶望的な任務に挑む。
- 映画史に残る、約12分間のワンカット長回しアクションシーン。
- CGに頼らない、リアルで重みのあるスタントと、生々しい肉弾戦の数々。
- クリス・ヘムズワースの肉体的存在感を最大限に引き出した、ノンストップ・サバイバルアクション。
ジャンル | アクション |
監督 | サム・ハーグレイブ |
脚本 | ジョー・ルッソ |
原作 | アンデ・パークス ジョー・ルッソ フェルナンド・レオン・ゴンザレス 「Ciudad」 |
出演 | クリス・ヘムズワース ルドラクシャ・ジェイスワル パンカジ・トリパティ デヴィッド・ハーバー ゴルシフテ・ファラハニ |
配信 | 2020年 |
上映時間 | 117分 |
日本語吹き替え | あり |
本作をアクション映画の歴史における重要作たらしめているのは、中盤に待ち受ける、約12分間にも及ぶ圧巻のワンカット長回しシーンです。
カーチェイスから始まり、建物への突入、激しい銃撃戦、そして屋根から屋根への追跡劇まで。カメラは主人公タイラー・レイクに憑依したかのように寄り添い、途切れることなく、その息遣いや痛み、そして極限の緊張感を観る者にダイレクトに伝えます。
これは、単なる技術的な見せびらかしではありません。「アベンジャーズ」シリーズでスタント・コーディネーターを務めたサム・ハーグレイヴ監督は、CGへの依存を極力排し、実写のスタントと緻密なカメラワークを組み合わせることで、暴力の重みを追求しました。
クリス・ヘムズワースの肉体を駆使した生々しい格闘術、銃弾が壁を砕くリアルな衝撃。その全てが、近年のアクション映画が失いかけていた、原始的な興奮を呼び覚まします。理屈抜きの、純粋なアクションのカタルシスに酔いしれる一本です。

グレイマン
CIAの秘密工作員シエラ・シックスは、ある任務で組織の暗い秘密を知ってしまったことから、逆に命を狙われる身となる。
彼を追うのは、かつての同僚で、残忍でサイコパスな暗殺者ロイド・ハンセン。世界中を舞台にした、壮絶な鬼ごっこが始まる。
- ルッソ兄弟監督による、世界中を舞台にした、壮大で破壊的なアクションシークエンスの数々。
- ライアン・ゴズリングのクールなヒーロー像と、クリス・エヴァンスの楽しげでサイコな悪役の魅力的な対比。
- Netflixの本気が伺える、巨額の製作費を投じた、まさにハリウッドA級のブロックバスター体験。
ジャンル | アクション スリラー |
監督 | アンソニー・ルッソ ジョー・ルッソ |
脚本 | ジョー・ルッソ クリストファー・マルクス スティーヴン・マクフィーリー |
原作 | マーク・グリーニー 「暗殺者グレイマン」 |
出演 | ライアン・ゴズリング クリス・エヴァンス アナ・デ・アルマス ジェシカ・ヘンウィック ヴァグネル・モウラ |
配信 | 2022年 |
上映時間 | 129分 |
日本語吹き替え | あり |
「アベンジャーズ/エンドゲーム」のルッソ兄弟が、Netflix史上最高クラスの製作費を投じて作り上げた、まさに娯楽に徹したスパイ・アクションの満漢全席。
本作の魅力は、世界各国の美しい都市を舞台に、惜しげもなく繰り広げられる、壮大なスケールのアクションシーンにあります。プラハの市街地で路面電車を巻き込みながら繰り広げられる銃撃戦や、上空の輸送機内での無重力状態に近い戦闘など、そのアイデアと物量は圧巻です。
しかし、この壮大な破壊劇をより一層楽しくしているのが、対照的な二人の主人公のキャラクター造形です。ライアン・ゴズリング演じる口数の少ないクールな主人公に対し、クリス・エヴァンスが演じるのは、口ひげをたくわえ、高級なローファーを履きこなす、おしゃべりでサディスティックな悪役。
これまでキャプテン・アメリカとして正義の象徴を演じてきた彼が、喜々として外道な悪役を演じる姿は、本作最大の見どころと言えるでしょう。
理屈は抜きにして、豪華キャストと最高峰のスタッフが仕掛ける、世界規模の壮大な鬼ごっこをとことん楽しむべき作品です。

オールド・ガード
何世紀にもわたって死ぬことができず、歴史の影で人類を守り続けてきた不死身の傭兵部隊オールド・ガード。
リーダーのアンディ率いる彼らは、その能力を兵器として利用しようとする謎の組織に追われる身となる。そんな中、現代に新たな不死身の兵士が誕生する。
- 不死身という能力がもたらす、栄光ではなく、哀愁と孤独を描いた、深みのある設定。
- 古代の武器と現代の銃器を融合させた、キャラクターの長い歴史を反映した、独創的なアクション。
- シャーリーズ・セロン率いる、血の繋がりを超えたファウンド・ファミリーの絆を描く、エモーショナルな物語。
ジャンル | アクション SF |
監督 | ジーナ・プリンス=バイスウッド |
脚本 | グレッグ・ ルッカ |
原作 | グレッグ・ルッカ レアンドロ・フェルナンデス 「オールド・ガード」 |
出演 | シャーリーズ・セロン キキ・レイン マティアス・スーナールツ マーワン・ケンザリ ルカ・マリネッリ |
配信 | 2020年 |
上映時間 | 125分 |
日本語吹き替え | あり |
本作は、不死身の兵士というコミック的な設定を持ちながら、その核にあるのは永遠の命という呪いを背負った者たちの、深い哀愁と家族の物語です。
シャーリーズ・セロン演じるリーダーのアンディは、何世紀もの間、愛する人々が死んでいくのを見送り続け、その魂は疲れ果てています。
この物語のアクションがユニークなのは、彼らの戦闘スタイルに、その長い歴史が刻み込まれている点です。古代の斧や剣と、現代の最新銃器を同じように使いこなす戦闘シーンは、彼らが経てきた時間の長さを雄弁に物語ります。
しかし、本作が単なるアクション映画に終わらないのは、不死身という能力がもたらす、精神的な痛みや孤独感を丁寧に描いているからです。彼らは、傷つけば激痛が走り、何度でも蘇る。その死ねないという苦しみが、彼らの間に、血の繋がりを超えた固い絆、つまりファウンド・ファミリーとしての関係性を築かせます。
スタイリッシュなアクションと、エモーショナルな人間ドラマが見事に融合した、心に残る一作です。

レッド・ノーティス
FBIの敏腕捜査官ジョン・ハートリーは、世界最高の美術品泥棒ノーラン・ブースを追っていたが、謎の女泥棒ビショップの策略にはまり、逆にブースと共に投獄されてしまう。
汚名を返上するため、二人は手を組み、ビショップに立ち向かうことになる。
- ドウェイン・ジョンソン、ライアン・レイノルズ、ガル・ガドット。3大スターの魅力と化学反応を味わうための一本。
- 世界中を駆け巡る、往年の冒険活劇を彷彿とさせる、軽快で楽しいストーリー。
- 難しいことを考えずに楽しめる、究極のポップコーン・ムービー体験。
ジャンル | アクション アドベンチャー |
監督 | ローソン・マーシャル・サーバー |
脚本 | ローソン・マーシャル・サーバー |
出演 | ドウェイン・ジョンソン ライアン・レイノルズ ガル・ガドット リトゥ・アルヤ リス・ディアマントポロス |
配信 | 2021年 |
上映時間 | 118分 |
日本語吹き替え | あり |
本作の目的はただ一つ。ドウェイン・ジョンソン、ライアン・レイノルズ、ガル・ガドットという、現代ハリウッドで最も輝く3人のスターの魅力を、最大限にスクリーンで炸裂させることです。
物語は、さながら往年の「インディ・ジョーンズ」や、軽快な泥棒映画を彷彿とさせる、世界中を駆け巡る宝探しアドベンチャー。そのプロットは、あくまでスターたちの魅力を引き出すための、豪華な舞台装置として機能しています。
ドウェイン・ジョンソンの圧倒的なパワー、ライアン・レイノルズのマシンガンのような皮肉とジョーク、そしてガル・ガドットの優雅で危険な魅力。この三人の化学反応こそが、本作の最大の見どころです。
物語のリアリティや、アクションの斬新さを求めるのではなく、超一流のスターたちが繰り広げる、ゴージャスで、気楽で、そして底抜けに楽しいお祭りに身を任せるのが、本作の正しい楽しみ方でしょう。
難しいことを考えずに、最高のポップコーン・ムービー体験を提供してくれる、Netflixのエンタメ戦略を象徴する一本です。

アーミー・オブ・ザ・デッド
謎のウィルスにより、ゾンビが大量発生し、壁で隔離されたラスベガス。かつて英雄だった傭兵スコット・ウォードは、カジノの金庫に眠る2億ドルを強奪するという、史上最大の強盗計画を持ちかけられる。
彼は、個性豊かな仲間たちを集め、ゾンビが溢れる死の街へと侵入する。
- ゾンビ映画と強盗映画を融合させた、ザック・スナイダー監督ならではの独創的なジャンルミックス。
- 知性を持ち、社会を形成するアルファ・ゾンビという、ゾンビジャンルに新たな息吹を吹き込む設定。
- スローモーションを多用した、スタイリッシュで鮮烈な、スナイダー監督ならではの映像美学。
ジャンル | アクション ゾンビ 強盗 |
監督 | ザック・スナイダー |
脚本 | シェイ・ハッテン ザック・スナイダー ジョビー・ハロルド |
出演 | デイヴ・バウティスタ エラ・パーネル アナ・デ・ラ・レゲラ ギャレット・ディラハント ラウル・カスティーロ |
配信 | 2021年 |
上映時間 | 148分 |
日本語吹き替え | あり |
「ドーン・オブ・ザ・デッド」でゾンビ映画に革命を起こしたザック・スナイダーが、Netflixという自由な遊び場で、ゾンビ映画と強盗映画という、二大人気ジャンルを大胆不敵にマッシュアップした快作。
本作がユニークなのは、ゾンビが単なる無目的な捕食者ではない点です。彼らは知性を持ち、組織化され、アルファと呼ばれるリーダーに率いられた、一種の社会を形成しています。
これにより、物語は単なるゾンビサバイバルではなく、敵のテリトリーに侵入し、彼らのルールを読み解きながら目的を遂行するという、スリリングな潜入ミッションの様相を呈します。
スナイダー監督特有の、スローモーションを多用したスタイリッシュな映像美、彩度の高いビジュアル、そして鮮烈なバイオレンス描写は健在。個性豊かな強盗団のメンバーが、それぞれの特技を活かして、知性を持つゾンビ軍団と対峙する様は、まるでダークなスーパーヒーロー映画のようでもあります。
ジャンルのごった煮を、監督自身の作家性で豪快にまとめ上げた、見応え抜群のエンターテイメント大作です。

ケイト
東京で、あるヤクザの暗殺任務を遂行した凄腕の暗殺者ケイト。しかしその直後、彼女は致死性の毒を盛られ、余命24時間と宣告される。
薄れゆく意識の中、ケイトは、自分を陥れた犯人を見つけ出し、復讐を遂げるため、最後の戦いに身を投じる。
- ネオン煌めく東京を舞台にした、スタイリッシュで鮮烈なビジュアル・ノワール。
- 余命24時間という設定がもたらす、切迫感と、容赦ないアクションの連続。
- メアリー・エリザベス・ウィンステッドによる、肉体的にも精神的にも追い詰められた暗殺者の、鬼気迫る熱演。
ジャンル | アクション スリラー |
監督 | セドリック・ニコラス=トロイアン |
脚本 | ウマイア・アレム |
出演 | メアリー・エリザベス・ウィンステッド ウディ・ハレルソン ミキール・ハースマン 浅野忠信 國村隼 |
配信 | 2021年 |
上映時間 | 106分 |
日本語吹き替え | あり |
本作は、ネオンが煌めく東京を舞台に、一人の女性暗殺者の孤独な復讐劇を描いた、極めてスタイリッシュなアクション映画です。
物語のプロットは、余命24時間という、古典的とも言えるタイムリミット・スリラー。この切迫した設定が、主人公ケイトの行動に、一切の無駄を許さない、切実で容赦ない推進力を与えています。
本作の魅力は、そのビジュアルスタイルにもあります。日本のヤクザ映画や、サイバーパンクアニメからの影響を色濃く感じさせる、ネオンと影が交錯する東京の風景。その中で、メアリー・エリザベス・ウィンステッドが、毒に蝕まれながらも鬼気迫る覚悟で戦うケイトを、全身全霊で演じています。
彼女が見せる、キレのある近接格闘や銃撃戦は、美しくも残酷。
また、國村隼や浅野忠信といった日本人キャストが、物語に重厚さとリアリティを与えています。限られた時間の中で、復讐の果てにケイトが見出す、予期せぬ人間的な繋がりも、物語に切ない余韻を残します。

トリプル・フロンティア
かつて米軍特殊部隊で活躍した5人の兵士たち。今はそれぞれが問題を抱え、平凡な生活を送っていた。
そんな中、一人が、南米の麻薬王が隠し持つ、莫大な大金の強奪計画を持ちかける。彼らは、国のためではなく、自分たちのために、再びチームを組む。
- 大金強奪の後を描くことに焦点を当てた、ユニークで重厚なプロット。
- ベン・アフレック、オスカー・アイザックら豪華キャストが、極限状態での人間の葛藤をリアルに演じる。
- 爽快さよりも、行動の結果と痛みを重視した、リアリティあふれるアクションとサバイバル。
ジャンル | アクション スリラー クライム |
監督 | J・C・チャンダー |
脚本 | マーク・ボール J・C・チャンダー |
出演 | ベン・アフレック オスカー・アイザック チャーリー・ハナム ギャレット・ヘドランド ペドロ・パスカル |
配信 | 2019年 |
上映時間 | 125分 |
日本語吹き替え | あり |
本作は、豪華キャストが揃った派手な強盗アクション映画、という第一印象を、良い意味で裏切ってくれる、重厚な人間ドラマです。
物語の前半では、特殊部隊のスキルを駆使した、緊張感あふれる潜入と強奪が描かれます。しかし、本作の真のテーマは、大金を手にした後の、彼らのサバイバルと、人間性の崩壊にあります。計画は成功したかに見えましたが、予期せぬトラブルと、何よりも彼ら自身の欲によって、事態は悪化の一途をたどります。
アンデスの険しい山脈を、重すぎる現金と共に越えなければならない彼らの旅は、単なる逃避行ではなく、自らの選択の重さと向き合う、贖罪の巡礼のようでもあります。
アクションシーンは、決して爽快なものではなく、常に現実的な結果と痛みが伴います。国という大義名分を失った時、兵士たちは何のために戦うのか。
その問いを、豪華キャストのアンサンブルと、リアリティに徹した演出で問いかける、見応えのある大人のためのアクション映画です。

プロジェクト・パワー
近未来のニューオーリンズ。そこでは、飲むと5分間だけ、予測不能な超人的パワーが手に入る謎の薬であるパワーが蔓延していた。
行方不明の娘を探す元兵士、正義感の強い地元警官、そして薬の売人である少女。それぞれの目的を持つ三人の運命が、薬を巡る巨大な陰謀の中で交錯する。
- 5分間だけ、予測不能な超能力が手に入る薬という、独創的で中毒性の高い設定。
- 設定を活かした、クリエイティブで多彩なスーパーパワー・アクションの数々。
- ジェイミー・フォックス、ジョセフ・ゴードン=レヴィットら、魅力的なキャストの競演。
ジャンル | アクション SF |
監督 | アリエル・シュルマン ヘンリー・ジュースト |
脚本 | マットソン・トムリン |
出演 | ジェイミー・フォックス ジョセフ・ゴードン=レヴィット ドミニク・フィッシュバック マシン・ガン・ケリー ロドリゴ・サントロ |
配信 | 2020年 |
上映時間 | 111分 |
日本語吹き替え | あり |
本作の最大の魅力は、飲むまでどんな能力が出るかわからないという、シンプルで中毒性の高い設定にあります。この一つのアイデアから、驚くほど多彩でクリエイティブなアクションシーンが生まれています。
体から炎を発する男、ダイヤモンドのように硬化する皮膚、カマキリのような骨の刃を腕から生やす殺し屋。次から次へと現れる、ユニークで危険な能力者たちとの戦いは、観る者を全く飽きさせません。
この映画は、まるで様々な能力を持つキャラクターが登場するビデオゲームを観ているかのような、ハイテンポで刺激的な楽しさに満ちています。
ジェイミー・フォックスの重厚な存在感と、ジョセフ・ゴードン=レヴィットの軽快な魅力、そして若きドミニク・フィッシュバックの瑞々しい演技が、物語に確かな人間的な核を与えています。
難しいことを考えずに、次々と繰り出される独創的なスーパーパワー・アクションに身を任せる。そんな純粋な興奮を味わえる、アイデア勝利のSFアクション映画です。

Okja/オクジャ
韓国の山奥で、心優しい少女ミジャと巨大な遺伝子組み換え生物オクジャは、家族のように暮らしていた。
しかしある日、オクジャは多国籍企業ミランド社によってニューヨークへ連れ去られてしまう。ミジャはオクジャを救うため、壮大な冒険の旅に出る。
- ポン・ジュノ監督による、カオスを完璧にコントロールするという卓越したアクション演出。
- ソウルの地下街での追跡シーンに代表される、アクション、コメディ、ドラマが融合した名場面。
- 全ての動きにキャラクターの感情と物語が宿った、独創的で意味のあるアクションシークエンス。
ジャンル | アクション ヒューマンドラマ SF コメディ |
監督 | ポン・ジュノ |
脚本 | ポン・ジュノ ジョン・ロンソン |
出演 | ティルダ・スウィントン ポール・ダノ アン・ソヒョン ピョン・ヒボン スティーヴン・ユァン |
配信 | 2017年 |
上映時間 | 120分 |
日本語吹き替え | あり |
「パラサイト」で世界を制したポン・ジュノ監督は、本作でカオス(混沌)を完璧にコントロールするという、離れ業のようなアクション演出を見せてくれます。
特に、ソウルの地下街で繰り広げられるオクジャの追跡シーンは、その才能が凝縮された名場面です。巨大なオクジャがパニック状態で暴走し、それを追う少女ミジャ、ミランド社の追っ手、そして動物解放戦線のメンバーたちが入り乱れる。
この複雑で混沌とした状況を、監督は、スローモーションを効果的に使い、それぞれのキャラクターの視点を巧みに切り替えながら、まるで一つの交響曲のように見事にまとめ上げています。
このシーンには、スリリングなアクションだけでなく、滑稽なまでのドタバタコメディと、ミジャとオクジャの絆を描くエモーショナルな瞬間が、完璧なタイミングで織り込まれています。ただの破壊や追跡劇ではなく、全ての動きに感情と物語が宿っている。これこそが、ポン・ジュノ監督のアクション演出が、他の監督と一線を画す理由です。
アクションシーンそのものが、物語のテーマを語る、見事な映画です。

6アンダーグラウンド
自らの死を偽装し、ゴーストとなった6人の精鋭たち。謎のリーダーに率いられた彼らは、過去を捨て、法では裁けない世界の悪党たちを倒すため、人知れず戦いを繰り広げる。
彼らの最初のターゲットは、とある国の独裁者だ。
- 破壊と爆発の巨匠マイケル・ベイの作家性が、100%の純度で炸裂した、究極のベイヘム体験。
- 冒頭20分間のフィレンツェでのカーチェイスをはじめとする、常識外れのスペクタクルシーンの連続。
- 理屈や物語性を超え、アドレナリンを直接刺激することに特化した、純粋なアクションの奔流。
ジャンル | アクション アドベンチャー |
監督 | マイケル・ベイ |
脚本 | レット・リース ポール・ワーニック |
出演 | ライアン・レイノルズ メラニー・ロラン マヌエル・ガルシア=ルルフォ アドリア・アルホナ コーリー・ホーキンズ |
配信 | 2019年 |
上映時間 | 128分 |
日本語吹き替え | あり |
いきなりですが本作は、映画ではありません。これは、破壊と爆発の巨匠、マイケル・ベイが、Netflixという潤沢な資金と完全な創作の自由を得て作り上げた、2時間の「ベイヘム(ベイとメイヘム(大混乱)を掛け合わせた造語。つまりベイ監督が引き起こす大混乱)」という名の体験です。
物語の冒頭、イタリアのフィレンツェを舞台に繰り広げられる約20分間のカーチェイスは、歴史的な景観や芸術品を文字通り破壊しながら、常識外れのスピードと物量で観る者を圧倒します。
プロットやキャラクターの動機といった要素は、次の爆発や、次のスローモーションでなびく髪を描くための、最低限のつなぎに過ぎません。本作で重要なのは、理屈ではなく、アドレナリンです。
極彩色で彩られた画面、目まぐるしく切り替わるカット、そして鳴り響く爆音。その全てが、観る者の中枢神経を直接刺激するために設計されています。
これは、マイケル・ベイという一人の作家のスタイルを、一切の妥協なく、純度100%で蒸留したかのような作品。好き嫌いは激しく分かれるでしょうが、これほどまでにピュアなアクションの奔流を浴びる体験は、他では決してできません。

まとめ
いかがでしたでしょうか。Netflixオリジナルアクション映画おすすめ10選を紹介しました。
ハリウッドの王道から、ヨーロッパのスタイリッシュな作品、そしてアジアの独創性まで、Netflixのアクション映画は、まさに世界の才能が集う見本市です。
どの作品も、あなたを日常から引き離し、2時間だけのスリリングなヒーローにしてくれるはず。
今夜はどのミッションに挑みますか?最高にエキサイティングな時間が、あなたを待っています。
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